2019年9月にトマトを食べると髪の毛が抜けるという興味深い論文が発表されました。その内容がこちらです。
心臓専門医のスティーブン・ガンドリッヒは、トマトを食事から取り除く必要があると確信している、とUkr.Mediaに伝えた。
野菜には多くの栄養素が含まれており、その一部であるリコピンのおかげで、がんのリスクを減らすことさえできます。しかし、彼の著書 『植物のパラドックス』で、心臓病専門医は、心臓病のある人に食事をより批判的に見るように勧めています。
トマトにはレクチンが含まれています。これは、植物が害虫に対する保護のために生成する一種のタンパク質です。そして、これらの物質は人間の健康に深刻な脅威をもたらします
摂取されると、レクチンは炎症プロセスとさまざまな病気につながるメカニズムを引き起こします。つまり、健康な細胞と病気の細胞の両方を破壊します。
したがって、トマトは慢性疲労症候群、発疹を引き起こし、脳の活動に悪影響を及ぼし、脱毛症にさえつながる可能性があります。しかし、これは食事から野菜を完全に排除する必要があるという意味ではありません。対策を知って十分に食べれば十分です。
<Google翻訳>
論文を読むとトマトを食べるのをためらってしまいますね。
では、トマトを食べると本当に髪の毛が抜けてしまうのでしょうか?
トマトの何が髪の毛に悪いのか?
冒頭の論文には、トマトに含まれるレクチンという成分が髪に悪影響を及ぼすと記述があります。
レクチンはトマトだけではなく他の食品にも含まれる成分です。
下記の2つはレクチンを含む食材です。私たちは普段の食事でレクチンを摂取していることになります。
- 豆類
- 穀物類
レクチンが髪に悪影響を及ぼすことは論文に明記されていません。レクチンが健康を悪化させ、抜け毛につながります。
トマトは食べない方が髪の毛にはいい?
論文では、トマトは食べない方が髪にはいいとされています。
しかし、トマトからレクチンを摂取しなくても、他の食材からレクチンを摂取しています。
そのため、トマトを食べなくてもレクチンの摂取は防げません。
また、論文の記載では「野菜を完全に排除するということではない。」とあるように、食べることを禁止していません。
「対策を知って十分に食べれば十分です。」とあるように、必要量食べることはOKです。
トマトの食べ過ぎによるレクチンの過剰摂取は避けましょう。
トマトを食べ過ぎたら髪の毛はぬけてしまうのか?
トマトをたくさん食べているイタリア人は薄毛の人が多い気がしませんか?
トマトをたくさん食べると髪が抜けてしまうのでしょうか。
意外ですが、1位はイタリアではありません。トマト摂取量1位はトルコになります。
2013年の資料なので多少変動はあるかもしれませんが、いちばんトマトを食べていそうなイタリアは11位です。中国やロシアより消費していないことがわかります。
しかし、イタリア人は薄毛が多いというイメージがあります。
知名度のあるイタリア人が薄毛なだけであって他のイタリア人からしてみれば失礼ですね。
トマトの消費量日本と世界の比較 | |
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国 | トマト(人/年) |
世界平均 | 18㎏ |
トルコ | 99㎏ |
イタリア | 27㎏ |
日本 | 10㎏ |
日本の1人当たりのトマトの年間消費量は10㎏。世界平均の18㎏より下でした。
トマトを食べ過ぎると髪が抜けるのかはわかりません。トマトの食べ過ぎと抜け毛の因果関係は不明です。
まとめ
トマトを食べることが、髪が抜ける直接的な原因ではなさそうです。
しかし、トマトに含まれるレクチンが健康に悪影響を与え、間接的に抜け毛の原因になる可能性が論文には示されています。
トマトを適度に食べるには問題ありません。論文ではトマトの食べ過ぎによるレクチンの過剰に摂取を問題提起しています。
レクチンの過剰摂取が気になる人は、トマトだけでなく総合的にレクチンの摂取を抑制してみましょう。
しかし、レクチンの摂取と抜け毛の因果関係は不明です。トマトをバランスよく食事に取り入れることが正解ではないでしょうか。
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