美容師の国家試験に合格して美容師になるためには、厚生労働省が認可した美容学校などを卒業する必要があります。
美容学校の中には通学制のように学校に通うのではなく、通信制でカリキュラムを修了できる通信課程を設けている学校があります。
美容学校の通信制は通学制の学校よりも費用が安い言われているのですが、実際はどうなのでしょうか?
美容学校の通信制と通学制との違いやメリット・デメリットについてまとめてみました。
美容師専門学校通信制と通学制の違い
美容師専門学校の通信制と通学制で学習する内容には違いはありません。
通信制と通学制では下記にあげる3つのことに大きな違いがあるので解説していきますね。
- 費用
- 学習スタイル
- 期間
美容師専門学校の通信制は通学制よりも費用が安い
美容学校の通信制は通学制の費用と比較するとかなり低額になっています。
昼間の通学制の場合、2年間で200万~300万くらいの費用が掛かってきます。
年間100万~150万くらいの費用がかかる計算になります。
それに対して通信制の場合は3年間で60万~80万円くらいの費用になっています。
通学制との費用を比較すると半分以下の安い費用にで済むということになります。
通信制と通学制の学習スタイルの違い
美容師専門学校の通信制と通学制で学ぶ内容は同じです。どのように学ぶのか、下記のように学習スタイルに違いがあります。
- 学校に通学して学ぶ
- 自宅で学ぶ
通学制は毎日学校で、授業を受けます。
通信制は購入したテキストや教材を使いながら、基本的には自宅で学んで課題をこなすスタイルです。
しかし、通信制でも全く学校に登校しないわけではありません。
美容学校の通信制にはスクーリング期間というものが設けられています。
スクーリング期間中に学校に登校して、集中的に技術などを学ぶのです。
通信制と通学制の卒業までの期間の違い
美容師専門学校の通信制と通学制では、入学してから卒業するまでの在学期間に違いがあります。
- 通信制3年
- 通学制2年
通信制の方が1年間長い在学期間になります。
しかし、授業時間は期間の短い通学制の方が多くなります。
通信制と通学制の卒業に必要な授業時間 | ||
---|---|---|
期間 | 卒業に必要な受講時間 | |
通信制 | 3年 | 600時間(※300時間) |
通学制 | 2年 | 1400時間 |
※美容室に従事している場合は卒業に必要な受講時間が300時間になります |
通信制の場合は美容室に従事しながら、通信制の学校に通うという人が多いです。
なので、卒業するまでの3年間で300時間の受講が必要になります。
通学制の2年間1400時間と比較するとかなり少ないということになります。
この授業時間が卒業に必要であり、卒業資格が国家試験の受験資格に必要になります。
美容師専門学校通信制のメリット・デメリット
美容師専門学校の通信制にはどんなメリットとデメリットがあって、どのような人におすすめなのでしょうか?
まずは、通信制のデメリットについて解説していきます。
美容師専門学校通信制のデメリット
通信制のデメリットは次の2つがあります。
- 自宅だと質問ができない
- 仕事と勉強の両立が難しい
通信制の美容学校の場合、大半を自宅で学習することになるので、実技や学科で不明点があっても簡単に質問することができません。
美容室で働いているという場合には、学校まで不明点を質問に行くという時間は少なくなってしまいます。
なので、スクーリング期間に不明な点は解決して、自宅では反復練習できるようにすることが大事になってきます。
働いている美容室などで質問するのもありなのですが、サロンワークと美容師の国家試験対策は少し違ってくるので、細かいところまではわからないというケースもあるので注意が必要です。
そしてもう1つのデメリットは、仕事と勉強の両立が難しいという点になります。
美容室での仕事は立ち仕事でハードワークです。
特に最初のうちはわからないことが多いので、サロンワークを覚えることだけでも大変です。
仕事で疲れてしまい、国家試験対策の勉強や練習ができないということも考えられます。
自分自身でスケジュール管理をして美容室での勤務と、通信制の課題をこなしていく必要があります。
どうしても国家試験対策がおろそかになりがちなのか、通信制の国家試験の合格率は通学制に比べて低くなる傾向にあります。
実技は自宅や勤務先の美容室などでしっかりと練習しましょう。
学科に関しては、対策テキストや過去問題集などを隙間時間などを利用して効率よく勉強すると、サロンワークとの両立できるのではないでしょうか。
おすすめの美容師国家試験過去問題集
関係法規が変更になることもあるので、なるべく最新の問題集を活用しましょう!
通信制のメリット
美容学校の通信制のメリットは次の3つです。
- スタイリストデビューが早い
- 費用が低額
- 時間が有効に使える
通信制の美容学校に在学しながら美容室で働いていると、サロンで必要なスキルを身に付けることができます。
通学制の美容学校の場合だと国家試験対策の勉強が多いので、美容室での実際の業務を覚えることはほとんどありません。
結果的に通信制の方が美容室での業務を早く体験して覚えることが出来るので、国家試験合格後にスタイリストになるまでスムーズに行くことが多いようです。
また、先ほど紹介したのですが、通信制の費用が通学制と比較すると安く済むということです。
通学制の2年間の費用と比べると半分以下の費用になっています。
さらに、美容室で働きながらということになれば、経済的面ではかなり差があると思います。
また、通信制の方が時間が有効に使えるメリットがあります。
通学制の2年間では国家試験対策の他にも着付けやネイル・メイクやエステなども授業にように組み込まれていることがあります。
自分が興味がある分野ならいいのですが、中には必要性を感じないという分野もあるかと思います。
通信制は自分の興味のある分野に時間を費やして学べるというメリットがあります。
専門性や得意分野を伸ばすことになるので時間を有効に使えるということになります。
美容専門学校通信制がおすすめの人
通信制のおすすめポイント
- 美容学校の費用を抑えたい
- 通学するのに時間がかかる
- 仕事と勉強が両立できる
- 美容室仕事を早く覚えたい
美容師専門学校の通信制は働きながら国家試験対策の勉強するので、最初のうちは特に大変と感じてしまうかもしれません。
しかし、美容室の業務を覚えれば早く美容師になれるというメリットもあります。
通信制の国家試験の合格率は低いというデータがあります。しかし、毎日練習を続けることで美容師国家試験の合格へつながります。
しっかりと自己管理をして、国家試験合格やスタイリストデビューを目指しましょう。
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